地引網の操業
親しくさせてもらっている漁師さんのお陰で、
何回か地引網に参加させてもらっています。
日本だと地引網は「観光地引網」として、
市民が漁業や地域の水産物に興味を持つための位置付けが強いけれど、
ここコロンビアではまだまだ重要な漁業です。
船を出して小さい入江で操業する地引網が大好きなので、ちょこっとご紹介♪
網を投下して、
群れが入るのを待つのみ。透明度が良すぎる。
潜りながら群れが入っていないか確認。
待機中の昼飯の漁師飯。これまでのコロンビア料理で一番好き。
曳く時は迅速に。ドキドキハラハラが止まらない。
朝6時前に出港して、帰港は18時過ぎと半日がかりで、
この日の曳いた回数は2回のみで、ほぼ漁獲ゼロ。
というより、大漁にあたった地引網船に出会えたのは、これまで数える程。
うーん、運次第にも程があるでしょ、この漁業。
ガソリン代や人件費、食費とか考えると、コスト回収できないものかと。
一般の観光客やコロンビア人の興味と、私の興味が違いすぎるかもしれないけど、
協力隊との活動とは関係無しに、この地引網への参加は本当に面白くて、
観光業と結びつけられないものかなーとついつい思ってしまう。
漁師さんにちらっと提案してみたら、聞こえないフリされたけど。
面白いと思っちゃうんだけどなー。
漁村に行く〜Taganga編〜
今回は、SantaMartaを代表する漁師町、Tagangaをご紹介♪
市内中心部からバスで20〜30分と好立地で、
お隣にはTayrona国立公園がることからも、SantaMartaの一大観光地です。
配属先の大学からもまあまあ近いこともあり、私も週に2〜3回通っている漁村です。
バスで向かう時に見えるTaganga内湾
漁業も地引網を中心に、刺し網、釣り、延縄、カゴ、銛(禁止されてるけど)、、、と多様で、
漁獲もヒラアジ、ギンガメ系、フエダイ類、ハタ、カンパチ、ヒラマサ、カマス類、カツオ類、イワシ類、とワクワクする漁獲が沢山。
鮮度を無視した魚への放置感に、シガテラ毒が気になるところではあるけれど。
刺し網の修繕中。干されてるフエダイが気に毒。
市内から近いこと、観光客が多いこと、これまでも政府や様々な援助機関がこの地で活動してきたとのことから、
漁業者も比較的裕福なのかな〜と想像したけれど、
他の漁村と同様に、買付人との結びつきは強く、
特に資金援助を受けている漁業者は買い叩かれている状態。
また、ここTagangaの漁業者間では、
原住民を祖先とするグループとそうではないグループとの対立。
Tayrona国立公園での操業が禁止となったことから、観光業との対立。
禁止区域で操業する者や禁止漁具で操業する者と、法令に遵守している者との対立。
政府やコロンビア水産庁に反目するグループの存在。
と、なかなか濃い人間関係があり、未だに全容を把握できていない状態です。
目下の課題が、この人間関係を把握することだな。
と、つらつらと書いたけれども、活気があるTagangaが大好きなので、
この先20年、50年、100年先も
魅力満載な地であるために、できることを模索中!
買付人、レストラン、消費者、観光客、と色んな人が帰港を待ち構え。
大好きな夕焼け。
漁村に行く〜PuebloViejoとTasajera編〜
Cienaga Grandeの河口に位置する、
PuebloViejoとTasajeraをご紹介♪
ポイントの場所はPuebloViejo。Tasajeraはここから西へ5km程。
このCienagaGrandeは、Magdalena川の下流域の湾になっている場所で、
水上生活をしている人もいるのだけれども、その話はまた別の機会にて。
どちらも産業は、漁業以外は難しいだろうな、というのが初見の感想。
農業をする程の土地はないし、
観光業をするには、周囲の町には劣るし整備へのステップが大きすぎる。
むしろ、海水域・汽水域両方の漁業ができるのは大きな強みなのかな。
このPuebloViejoとtasajera。
どちらとも沿岸小規模漁業なのだけれども、圧倒的にPuebloViejoの方が小規模。
PuebloViejoでの漁船の大半は木造船で、二人体制の操業が主。
特定魚種の漁も行えていない様子。この日の漁獲物は村内の住民へ販売。
Tasajeraの漁船。船外機も付いている漁船が大半。
この漁船ではフエダイ狙い。フエダイ類は相当な高級魚。
仲買人に買われていきました。仲買人との関係は後ほど!
両者の距離は5km程しか離れていないのに、
なんでここまで違うのか、案内人に尋ねたら、
Tasajeraの方は、政府等の行政やNGOのプロジェクトが昔から入っており、
組織化、漁船や漁具の援助(無償・有償援助なのか、融資補助等なのか不明。)があったとのこと。
この、”組織化”、とても興味深いなと思い、
具体的に聞いてみたけれども、詳しくは知らないようだったので、
知っている人探し&現地通い詰め作戦を決行しなければです。
そして、漁法、漁具のことをもっと知りたいと、
今更ながら日本から持ってきた漁法や漁業技術の本を引っ張り出し。
提供していただいた先生方に感謝。
あー、水産業って面白い。
任地のSantaMartaと配属先のMagdalena大学
任地に配属されてから早3週間。
任地のSantaMartaと配属先のMagdalena大学をご紹介。
SantaMartaはカリブ海沿岸の町。Magdalena県の県都です。
なんだか江ノ島を思い出す港。
かの”解放者”シモン・ボリバルが亡くなった地でもあり、
南米あるあるなんだろうけど、ボリバルにちなんだ公園もたくさん♪
ボリバルが亡くなった農場。現在は博物館。
常に気温は30度を超えていて毎日が真夏日だけれども、
三方を山に囲まれていることもあり、風が強くて、
夕涼みをしていると気持ちよくてうたた寝しちゃうぐらい。
漁師町のTaganga、Tayrona国立公園、SierraNevada国立公園、
と自然豊かな観光地が多いこともあり、観光客もたくさん。
コロンビア人からも、SantaMartaいいな〜遊びに行きたい!と言われる場所です。
そんなSantaMartaの中心部からバスで20分程の所に位置するMagdalena大学。
2万人強の学生が通う総合大学です。
私は、ここの工学部水産学科(熱帯学科)の水産評価・生態研究室に所属しています。
構内の池は癒しの場。毎日夕焼けが綺麗。
何年ぶりかの大学にワクワクしつつも、
コロンビア人のリアル大学生の大人びた雰囲気に圧倒されています。
研究室では、日本でいうところの水産庁との合同プロジェクトも行っており、
水産庁からのスタッフや研究者も多いため、非常に刺激的で、
勉強しがいのあるところです。
最初の2〜3ヶ月は、現状把握も含めて、
特に勉強させてもらおうと思っているので、この環境は大変ありがたい。
同期が具体的な活動をしつつある中で、焦る気持ちもあるけれど、
沿岸の零細漁民の生活の改善に繋がるように、
短期の学生さんが有意義な活動をできるように、
この地でしっかりと活動していきたいです。
ボゴタのグラフィックアート
ボゴタでの観光名所の一つが、グラフィックアート。
旧市街地区はもちろん、ボゴタの街を散策していると、
目を見張るアートがたくさんあります。
そこで、グラフィックアートのことを深く知るためにツアーに参加。
Bogota Graffiti Tour - The Official Graffiti Tour in Bogota
三時間近く、じっくりと解説してくれる良ツアーです。
長年暴力に支配されてきた人々が、平和や自由を求める表現として。
行き過ぎた資本主義社会への反論の表現として。
公に表現する機会の少ない、自身の才能を表現するためとして。
グラフィックアートの成り立ちや、一つ一つの作品の背景を知ると、
コロンビアひいては南米の歴史や社会問題が、身近に迫ってきます。
そして、面白いなーと思うのが、
コロンビア出身だけでなく、
メキシコ、ペルー、エクアドル、オーストラリア、
と世界各地のアーティストが、ここボゴタの壁に表現しているということ。
アーティスト同士が刺激を受け合い、より多様な表現へと繋がるようです。
【メキシコ人の作品】
【左:ペルー人の作品 右:コロンビア人の作品】
古い作品や有名な作品が、
工事や建替の影響で無くなることがままありつつも、
新しい作品も次々と生まれているとのことなので、
日々変化し、進化するグラフィックアートから目が離せません。